変額保険の仕組み

生命保険の満了時に「初めに聞いた説明と違う」とか「契約するときはもっと高い金額を提示されたのになんで満期の時はこんなに低いの」と思われた方がいらっしゃると思います。
ここではそのように感じる要因のひとつであると思われる保険金額が変わる商品について少しふれてみましょう。

保険金額がかわる保険を変額保険(その一方保険金額が変わらない保険を定額保険と呼びます)と呼びますが、この変額保険はバブル崩壊時に多くの問題が発生したのも事実です。では、その内容についてみていきましょう。

バブル期の変額保険問題

バブル期に多くの問題が起こった変額保険。その内容は次のようなものでした。

1990年前後バブルが絶頂期であったころ、変額保険(主に定期型)は生命保険会社が銀行と共同して高齢者の相続問税対策として売られました。この時期は時価が高騰し、それにあわせ相続税も大きくなっていたのです。

仕組みは次のような形をとりました。
大きな運用益を狙うために保険金額を高額に設定します。すると保険料も高くなるので、銀行が土地などを担保に保険料を貸付し、保険の運用益で返済を行わせるというものでした。返済途中で被保険者が死亡しても、負債は保険金を得て完済できますし、保険には控除がありますので、相続税対策になると説明したのです。

たしかに半永久的に好景気が続いていくような状況であれば、十分機能するはずでした。しかしバブルの崩壊はご存知のように突然訪れます。その結果、運用成績が極端に落ち込み、多くの保険契約で解約返戻金が元本を大幅に下回ってしまいました。もともと保険の運用益で銀行からの借入金の返済を計画していたので、その返済が困難になり、担保の土地・建物を取り上げられたうえ、借入金がそれでも返済できず、借金だけが残ってしまったのです。

社会問題として取り上げられた現象ですが、契約者のなかには、自殺することで得られる保険金で借入金を返済しようとした方々もいらっしゃいました。また、十分な説明を怠ったとして全国で訴訟が起き、その多くでは、販売者側の過失を認め損害賠償を支払う事が命じられました。

以上のような背景から変額保険はとてもいいイメージとは言えないかもしれません。しかし、本当の問題点は販売者側が十分なリスクを説明せず、ニーズがあるとは言えない方々にまで販売した事だと思います。

現在の変額保険は保険会社に変額保険の責任準備金に関して、一定の金額を積み立てる事が金融庁の方針で定められていますので、以前よりは安全性が向上したと言えるでしょう。変額保険は、保険料の一部を投資信託により運用し増加させます。その中には、もちろん資産が減少するリスクがある事を十分に踏まえることが大切です。その上で定額保険よりは保険料が安く、運用しだいでは保険金額が増えるといった優れた点を有効に活用することができれば、変額保険自体はけっして悪い商品ではないと言えるのではないでしょうか。

配当金について

保険の商品のなかには有配当保険とよばれるものがあります。
これは保険会社に剰余金が生じた時、そのお金を契約者に還元するというものです。本来保険料は、ある程度の予測に基づいて決定されます。予定していた死亡率が、実際の死亡率より大きかった場合や運用した収益が見込まれていた収益より多くなった場合、保険事業を運営していくのに必要な経費が実際予定していた金額より少なかった場合があります。これらに起因した余剰金は平等に契約者に還元されることになるのです。またこれらの余剰金を受け取らない変わりに保険料を低くおさえる無配当保険もあります。

有配当保険のなかでも運用した資産が予定していた利率より大きな場合に発生した余剰金を配当されるタイプの保険のことを利差配当付保険とよびます。

有配当保険は毎年配当金が受け取れる毎年配当型、3年ごとに配当金が受け取れる3年ごと配当型、5年ごとに配当が受けられる5年ごと配当型などがあります。配当金の支払われ方はさまざまで、契約が消滅もしくは契約者からの請求があるまで保険会社の定める利率に複利で運用され保険会社に積み立てられていく方法、保険料から配当金を差し引く方法、現金で配当金が支払われる方法、配当金によって保険金を増額する方法などがあります。

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